高速鉄道の検査車両の動力としてリチウムイオン電池を採用した事例です。 鉄道の運行安全を守る上で、レールや車両の点検は最も重要な保安業務です。 ドクターイエローやイーストアイのように、軌道上を走行することでレールや電気系統の設備に不具合がないかを調べる新幹線電気軌道総合試験車は広く知られています。しかし、一方で、新幹線の営業走行中にレール下から目視点検を行う検査車両の存在はあまり認知されていません。
この検査車両は、2名の検査要員を乗せ、トンネル内のレールに不備がないか目視点検を行っています。 最高時速320kmに達する東北新幹線が走行するレールの脇を自走するため、非常に強固な車体構造で設計を行い安全に検査が行える用にしています。
外部電源を使用できないトンネル内での運用するため、リチウムイオン電池からの給電によって動力電源及び検査機器の電源を確保しています。 蓄電池容量：８ｋＷｈ　電池電圧：ＤＣ３００Ｖのリチウムイオン電池を車両下部に格納することで、車高を低く抑えつつ、窓を大きく取り、作業性を向上させています。
このように、新幹線の運行に支障をきたすことなく、安全に実施できる点検作業を当社の蓄電池が支えています。